こんにちは。YUKI(@freedom_0117)です。
みなさんは『人に何かを伝える』ことに対して苦手意識をお持ちでないでしょうか?
・何となく伝いたいことは思い浮かぶけれどうまく言葉にできない
・入念に時間をかけて作ったプレゼン資料でも相手に伝わっていない
・話がついつい長くなってしまう
以上のような不安に対し、今回ご紹介する書籍『1分で話せ』では、伝え方の前提、テクニック、プレゼンターのメンタル面含め「伝える」ことについて様々な情報が詰まっています。
本記事を通して、皆さんが伝えることに対する明確な目的意識を持ち、伝えることを楽しめるきっかけになればと思います。
それでは書籍のご紹介に移りたいと思います。
目次
はじめに
著者である伊藤洋一氏はソフトバンク孫社長から認められるほどのプレゼン技術の持ち主です。また、現在はグロービスの講師・ヤフーアカデミアの学長として、数多くの方々のプレゼン技術の向上に寄与しています。
驚くべきことに、伊藤氏の考えは「1分で話せないような話は、どんなに長くても伝わらない」というものです。長いのは話がまとまっていない証拠でもあり、相手に伝わらない一番の原因であるとおっしゃられています。
私自身、本書を読むまではプレゼンというのは十数分の時間内でどれだけきれいにストーリーを構成し、伝えるか、といった点にばかり気を配っていたのでとても勉強になる内容ばかりでした。以降本書について「伝えるための前提」「伝えるテクニック」の2つに着目してご紹介していきたいと思います。
1.伝えるための前提
私たちって意外と人の話、聞いていないんじゃない?
伝えることについて認識しておくべきなのが、「人はあなたの話の80%は聞いていない」といことです。80%という数字はかなり衝撃的ですね。
多くの方々が、「自分が伝えたいことを話せば、人は聞いてくれる」と誤解をしています。同じ職場の上司や部下であれば話は別ですが、大人になるにつれ、そこまで深い関係性を持っていない(いわゆる社外の方)人に対して伝える技術が必要になることが多くなってきます。
相手がどんなに好意的で、自分が完璧なプレゼンをしたとしても、自分の話のすべてを相手に伝えることは難しい
まずはこの前提を理解した上で、伝えることについて考えていきましょう。
聞き手はそもそも8割の話を聞いていない、理解できていないという前提に立った上で、筆者は「1分でまとまらない話は、結局何時間かけて話しても伝わらない」という主張をしております。この主張は正しく、時間が限られている社長や会社組織の重役の方に話をするなら尚更「1分」という時間は意識すべきです。
「どこで・誰に・何を・どうしてほしい」のか
「何のためにプレゼンをするのか」について整理してみると、結局は「どこで・誰に・何を・どうしてほしい」という点に尽きると思います。特に「誰に」という観点については、プレゼンでは必ず伝える相手が存在しているため、押さえておくようにしましょう。
したがって、「相手が誰か」をまず初めに意識すると良いでしょう。
「相手が誰か」について、もう少し具体的にすると以下のようになります。
・どんな立場か?
・何に興味があるのか?
・何をプレゼンに求めているのか?
・専門的な情報についてどの程度の理解度か?
・どんな言い方だとネガティブにとらえられてしまうのか?
以上のように、まずは「相手が誰か」を意識しましょう。
次はゴールです。「どうしてほしい」といった部分になります。プレゼンを通して聞き手をどのような状態にすることが正解なのかを考えるのです。
具体的には、
・聞き手は何らかの意見を表明する必要があるのか?
・賛成してくれれば良いのか?
・聞き手に動いてもらう必要があるのか?
といった観点です。
以上をまとめると、「理解してもらう」のがゴールではなく、「理解してもらった上で、どうしてほしいのか」までがゴールなのです。
2.伝えるテクニック
考えるとは結論を導き出すということ
「結論から述べなさい」
ビジネスマナーとしてよく聞く話だと思います。こちらについては本書でも意識すべきこととして記載されています。
ここで出てくるのが、「結論って何なの?」という問いです。
「売り上げが前年に比べ上がっている」
「○○が流行っている」
これらは一見結論の一つと思われがちですが、事実でしかありません。先程説明した「どうしてほしい」のかが見えてこないのです。知識や情報というのはあくまでデータに過ぎません。したがって、「考える」とは自分の中や外にあるデータを加工・編集した上で結論を導き出すことなのです。事実をただ報告するだけのプレゼンとならないよう注意しましょう。
結論を出す上で、「自分に問いかける」という取り組みが効果的です。根拠に対し、「だから何なの?」、出てきた答えに対して「本当なの?」と深堀りしていくのです。
根拠は3つ提示する
結論を述べるからには、根拠が必要になります。受け手にとって結論を裏付けるだけの判断材料となるからです。しかし、1つだけ根拠を提示するだけでは説得力に欠けるでしょう。
私たち自身、三次元の世界に生きており、「縦、横、高さ」など3つの軸はイメージしやすいです。そういったイメージしやすく、十分な量の根拠を伝えるためにも、根拠は3つ提示するようにしましょう。
構成として、次のようなピラミッドをイメージすると良いでしょう。
聞き手にイメージしてもらう、また、十分な量の根拠を提供するためにも、1段目には結論、2段目には根拠、3段目には実例(事実)を準備するのです。上下のつながりについても矛盾ないか確認をすることでより伝わりやすい内容になると思います。
さいごに
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。もちろん、いきなり伝え方が上達するといったことはありませんが徐々に伝える練習を繰り返していくことで間違いなく皆さんのプレゼン力は向上します。
一方的に話すだけのプレゼンではなく、プレゼンを通して聞き手に動いてもらえるような伝え方ができるよう今回記載した内容をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介した書籍については以下になります。